6049 今は高くて買えない

承継

令和8年9月14日(月)。9時50分22.6℃。降水2.0mm/h。風向・東南東。風速2.7m/s。日照時間0分。雨。積雪深…cm。

「Silhouette(=シルエット)ですね。今は部品調達もままならないんです」。と眼鏡店の若いオーナーが部品探しにそそくさとバックヤードに消えた。「あった。あった。これが最後の在庫です」。ビニール袋に入ったツルの先端部分を持って来てくれた。

この眼鏡を購入したのは2003年。先代のオーナーとは会計の専門学校で机を並べた間柄。年上の彼は起業。私はサラリーマンへ。その後私も起業したので付き合いが濃くなった。そして「ゴルフのスコアが2~3個は縮まるよ!!」と眉唾の営業トークにほだされて買ったのがコイツ。

効果の程は定かでないが、ゴルフには必須の遠近両用として重宝してきた。

眼鏡をかける際、右耳のツル(テンプル)が頭皮をこすって痛い。よく見るとツルの先端の部品が無くなっている。ねじ切りがしてありティアドロップ型の緩衝材のネジが緩んで外れていた。

「純正品は必要ないから、痛くないようにしてくれればいい」と伝えたが、先代から事業承継したオーナーが在庫を探してくれた。「Silhouetteって鯖江のメガネフレームだよね」すると、「オーストリアのメーカーが作る世界で一番有名な眼鏡ブランドです」。そういえばアメリカの女性副大統領候補・ペイリンが使っているというのも売り文句だった。

宇宙飛行士用の最軽量の縁なし眼鏡で名を成して日本にも進出。今年3月に拠点を払って軸足を香港に移した。「在庫の最後の1本です」。部品調達の道が絶たれていないとは思うが…… 23年前の購入価格も分かった。顧客情報はちゃんと引き継がれていた。先輩、さすがです。

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